こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。
今回はフライングキャメルのやり方・コツを紹介していきます。
動きの派手さからフライングシットより難しく見えるかもしれませんが、コツを掴むと意外と安定してできるようになります。
フライングキャメルの利点は
・意外な安定性
・プログラムで単発シットが使える
ことです。
後者について。試合の課題によっては「フライングスピンと単発スピンは別の種類でないといけない」というルールがあります。
なのでフライングシットをすると
単発キャメル6周(白目)をしなければなりません。
(フライングアップライトという方法もありますが…)
フライングシットとフライングキャメルどっちを先に練習するかの違いだけだと思うので、是非キャメルを毛嫌いせず挑戦してみて下さい。
参考動画
僕が実施した参考の動画です。イメージがついていない方はまずご覧いただければと思います。
やり方・コツ
フライングキャメルは以下の流れで行います。
①左手をどんどん開きながら深く入る
②トウですこし回る
③着地位置は戻った位置
④横に平行に飛ぶ
⑤空中の時点で左脚を左方向に回し始める
⑥着氷は柔らかく
⑦すぐ体をピンと張る
⑧姿勢キープ
順番に見ていきましょう。
①左腕をどんどん開きながら深く入る
フライングキャメルはこの左腕の使い方が一番のポイントです。
左腕に注目してください。いつものスピンより早めに開いて、左腕が回転を先導しているのがなんとなく分かるでしょうか?
フライングキャメルは他のどのスピンよりも深く入る必要があります。
そのためには最初に習った時のアップライトのように「左腕はできるだけ止める」をしている時間の余裕はありません。
むしろ自分から左腕を左方向に開いていくことで強制的に回転力を生むイメージです。
左腕は止めるのではなく開いていきましょう。
②トウですこし回る
フライングキャメルは飛ぶ時に、
すぐ飛ぶのではなく、トウにかかってから少し「ング〜」っと待ってから飛びます。
見てもらえると、ほんの少しだけトウにかかっている時間が長いのがわかるかと思います。
フライングシットの場合はアクセルジャンプとほぼ同じタイミングなのでトウがかかり次第早く飛びますが、フライングキャメルではもうワンテンポ待ちましょう。
理由は次のポイントに関連します。
③着地位置は戻った位置
フライングキャメルの着地位置は下の画像のように、前方向ではなく少し戻った方向に着地します。
この位置に着地するためには、フライングシットのタイミングで飛び上がってはいけません。それでは前に着地してしまいます。
戻る位置に着地するために、上で指摘した「トウで少し回る」ことが必要になります。
トウで少し回ることで、飛び出し位置を後ろ方向に整えてから飛び出すことができます。
キーガン・メッシング選手の動画がわかりやすいです。
④横に平行に飛ぶ
フライングキャメルはフライングという名前が付いていますが、飛ぶ方向は上ではなく横です。
これも上に飛ぶフライングシットとは対照的です。
「飛ぶ」というよりは「横に平行移動する」というイメージが近いと思います。上に飛ぶと失敗しやすいです。高さを変えないようにしましょう。
⑤空中の時点で左脚を左方向に回し始める
動画の左脚に注目してください。
着氷後にラグがなくそのままのスピードで回転が始まっています。
フライングキャメルの回転力はほぼここの動きで決まります。着地してから左脚を回そうとするのではなく、空中の時点から左脚を左方向に回し始めましょう。後ろ蹴りのイメージです。
なので両方の足の動きをまとめると
右脚:戻った位置を目指して、トウで少し回ってから飛ぶ
左脚:離陸直後から左方向に蹴る
という感じです。
⑥着氷は柔らかく
着氷時の右足は衝撃を緩めるために、膝を少し曲げて(=柔らかく使って)着氷しましょう。
⑦すぐ体をピンと張る
最初の着氷は柔らかくでいいですが、そのままだと回転力がつきません。
着氷が上手くできたと思ったらすかさず、
右足を伸ばし、頭と左脚を左右から引っ張られているかのように張りましょう。
このピンと張る瞬発力も回転力を生むために重要です
⑧姿勢キープ
ここまできたらあとは姿勢をキープするだけです。
回転中も左脚を左方向に回そうと意識すると早く回っている気がしてきます。多分気のせいですが。
フライングキャメルは着氷した時点でほぼ回転力が決まってしまいます。
まとめ
以上です。
流れをおさらいすると、
①左手をどんどん開きながら深く入る
②トウですこし回る
③着地位置は戻った位置
④横に平行に飛ぶ
⑤空中の時点で左脚を左方向に回し始める
⑥着氷は柔らかく
⑦すぐ体をピンと張る
⑧姿勢キープ
です。
是非練習してスピンのレパートリーを増やしましょう。