腹が痛い。
そう、ここはインド。
ではない。まだ中国である。
原因ははっきりしている。
昨日食べた辛い麺だ。
昨日の夕方、桂林に着いた。桂林は桂林米麺という麺類が郷土料理として有名らしいので、近くのお店に食べに向かった。
麺はにゅうめんのような感じ。元が安いので奮発して、つけ麺屋の全部乗せみたいなやつにしたので乗っている肉が豪華だ。
麺も素朴で美味い。肉もとっても美味い。中国は肉がうまい。
ただ、辛かった。
店員さんの必死のジェスチャーによって、トッピングを無限にかけていいことを読み取った。読み取ることに必死でかけたものを自分でよく見てなかったのだが、明らかに辛そうなやつをそこそこトッピングしてしまった。
一口食べた瞬間に翌日の自分の姿が目に浮かんだ。トイレで唸っている。現在、極めて正確にその姿になっている。
中国語が一切わからないため、さまざまなサポートを受けながら注文した手前、スタッフのおばちゃん達には義理がある。残すなんて真似は決してできない、という旅に全く適さない信念で食べ切ってしまったのだ。
30年弱も自分という人間をやっていると腹痛の程度は感覚でわかる。これは普通級なので大事ではない。持参したストッパ下痢止めに手が伸びたが、インドでの腹への猛攻を思うとここではまだ手をつけない方がいいと判断した。
とりあえず辛そうなものは極力避ける、全部食べようとしない、冷たいものは一気に飲まない、あたりをより徹底しよう。
インドが待っている。先が思いやられる。
p.s.尾籠な話
トイレでの腹痛がおさまかける時、合図の如くにそれまで止まっていた尿がチョロっと出る。あれは万人共通だろうか。私はいつもあの尿に、「イタチの最後っ屁」とか「鶴の一声」みたいな名前をつけたいと思ってるのだがいい名前が思いつかない。良い案があればぜひ封書で送って欲しい。