今日はクソホテルの開設をしたい。いや開設したくない。解説したい。
ロヒが急遽とってくれたデリーのホテルがクソだった。
そもそもデリーといっても広い。初日に泊まった宿は安宿街にあったらしく微妙だったが、今回は飛行機前の宿泊だし空港近くの綺麗な場所だろうと思っていた。蓋を開けてみれば初日の宿から20mくらいしか離れていない、まごう事なき安宿だった。
車の中で行く道を見た時、徐々に怪しい気配が漂っていたが、まさかあんなに嫌悪していたこの場所に戻ってくるとは思わなかった。
さて案内された部屋は5階。エレベーターは当然ない。日中の移動で疲れてるのでまずここでマイナス1点。
ドアを開けるとバカでかいファンがバカでかい轟音を立てて回っている。冷房は当然ない。マイナス2点。
次はシャワー。この口からは打たせ湯みたいに一本でしか水が出ない。やってみると分かるが、水が拡散しないので極めて洗いにくい。シャワーヘッドを考えた人は天才だと思った。
そしてこのベッドの毛布。夏に毛布というのも意味分からない上に、物理的にクソ重い。こんなのかけて寝たら潰れてしまう。寝る時は8割を被らずに、2割だけをお腹の上にかけて寝た。
最後にトイレのドアを見て欲しい。取手がビニール袋になっている。面白いからプラス1点。
と、こんなクソホテルであるが、無事寝て起きられると「強敵を倒したかのような達成感」があるのが唯一の利点だ。
睡眠は多少浅かったものの、1回ちょっと起きただけで次目覚めた時は7時になっていた。頭もまあまあ冴えていて、胃がインドの食事にも慣れてきたのかそこそこ快便である。このバカでかい音のファンの中で寝られるのか不安だったが、無事寝られたので睡眠スキルが高まっているのかもしれない。
汚いホテルの攻略法を一つ伝授する。こちらも汚くあろうとする事である。日本時代と同じ水準をキープしようとすると精神衛生上良くない。
シャワー後など、最初は床を裸足で歩くのが嫌だったが、「まあ変わらんだろ!」と考える。それだけでなく叛逆精神も大事で、こんなクソホテルなんだからちょっとドライヤー長めに使って電気代上げてやろうかな、とか考えると、気持ちは強くあれる。
泊まることは全くお勧めしないが、泊まることがあれば参考にして欲しい。