旅行といえば新しい体験が欠かせない。
一人での名所観光も良いのだが、良いもの、良い景色は好きな人と一緒に見たい。なので自然と、観光よりも体験の方に流れている。
今日は初日から目をつけていた、水タバコのお店に行ってみた。初めての経験であり、しかも調べたところお値段もお手頃。お金は大事。
お店は屋外テラスのようになっていて、広々としている。木陰のエリア、木造の屋根のエリア、モスク的な屋根のエリアなど、色々な席を楽しめるようになっている。なんとなく全体を見渡せるような席に座った。
見たことだけあった、あのオリエンタルな形をしているシーシャが運ばれてきた。初めてなのでやり方を教えて欲しいという旨を英語で伝えたが、店員さんは英語が分からず、「トライ!」と笑顔で言ってとことこ行ってしまった。
とりあえず笛みたいなところを吸ってみると、フラスコの中がボコボコいいはじめる。見よう見まねでその吸った息を吐いてみるが、周りの人のように白い煙は出ない。
「トライしてたら周りの人が教えてくれて、そっから雑談みたいなコミュニケーション発生しないかな〜」と期待していたが、みなみなさん自分の世界に入って恍惚としている様子で、そんな流れになる気配はなかった。
仕方なくググることにした。情緒もくそもないが致し方ない。
やっと白い煙を吐けるようになった。嬉しい。持ってきてくれる時、「アップル」と言っていたのでリンゴ味なのだろう。煙を吐く時、鼻に抜ける匂いがリンゴで爽快感がある。
とても気分が良い。
晴天であり、日を浴びている木の緑がいい感じだ。デザインが可愛くて好きなトルコランプもいくつか吊るされていて、風も心地よく吹く。この雰囲気の中、嗜好品を静かに嗜むのは大人になった感じで、とってもリラックスしている。ハマムの時も感じたが、こういうゆっくりした時間を楽めるものがイスタンブールは多い。
加えて、こちらも目をつけていたターキッシュコーヒーも頂いた。普通のコーヒーと違い、ポタージュのような口当たりで、コーヒーの粉を少し感じる。これもまた美味しくリラックスレベルが上がっていく。まだ午前11時である。
テラスの中は何匹か猫がのんびりしている。猫を見ていると、さらに時間の流れがゆっくりになっていく気持ちになる。
とそんなこの旅で1番ゆったりした時間を過ごしていたのだが、1時間ほどするとちょっとクラクラしてきた。
ストイックな性格もあり、基礎練のごとく水タバコを吸い続けたことが原因と思われる。ほろ酔いに近い。おそらく目は少しうつろになっていらだろう。
まぁ今日はたいした予定はないし、存分に酔ってやろう。
ちなみに水タバコは水だから体への害はゼロと思っていたが、ググったら別にゼロではないということが分かった。ちょっとドキドキしている。