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【8/11①】プラハの朝カフェでカフカを読みたい

旅行
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おしゃれな街でおしゃれなことをしたい。

インドの土ぼこりを完全に洗い流し別人と化した私である。ヨーロッパ、しかもプラハというおしゃれタウンで、おしゃれなことをしたいという気持ちだ。

そこで考えたのが、「プラハの朝カフェでカフカを読む」という行動である。私の中で最おしゃれムーブなのは間違いない。

ちょうどカフカ博物館に行ってカフカ感度が高まっている。前日にKindleで99円の激安カフカ作品集を購入済み。加えてこの2日はスーパー飯で節約していたので、カフェ欲も最高潮だ。

満を持して向かったのは、「カフェ・ルーブル」。名前がフランスじゃねえかというツッコミが聞こえてくるが、おしゃれならなんでもよい。

 

歴史あるカフェのようで、アインシュタインやカフカ!も来ていたらしい。今回のおしゃれムーブにもってこいだ。

 

店内の雰囲気もおしゃれ。

いつもこういう時はコーヒーなのだが、今回は趣向を変えて「ホットオレンジジュース、シナモン添え」のようなおしゃれなドリンクを注文した。

フードは何にしようか。ブレークファストメニューがあったが、1000円を超えるのでうーむと思い、結局200円の「Bread and Better」を頼んだ。揺るぎないケチさ。

 

この「Bread and Better」、値段と日本の感覚から、食パン1枚だと思っていたのだが、なんとパンが6個くらい入ったバケットで来た。「これで200円!良いんですか〜??」となった。そして大量のバター。バターを使いすぎて妻と喧嘩したことのある私としてはこの量はありがたい。

 

「ホットオレンジジュース、シナモン添え」は「あったかいオレンジジュースの味」がそのまんました。シナモンの影は薄かった。

さて、カフカだ。

俗なので「カフカが読めれば作品はなんでもいい。しかも全部読めなくてもいい」くらいに考えていた。一番短い『罪・苦痛・希望及び真実の道についての考察』という作品を読むことにした。

 

この作品を選んだ理由はその短さに加えて、訳者が「中島敦」という点だった。高校の教科書の常連、『山月記』の中島敦である。高校生ながら、「この漢文っぽい口調かっこいい!」と思って以来、好きな人だ。山月記以外にも、沙悟浄や悟空の話、名人伝、牛人という話が好き。

さて、読み始めて5分くらいで読み終えた。もはや名言集のような形式の作品で一瞬だった。

「凡ての他の罪悪がそこから生ずる根元的な罪悪が二つある。性急と怠惰。性急の故に我々は楽園から追出され、怠惰の故に我々はそこへ歸ることができぬ。併しながら、恐らくはただ一つの根元的な罪悪があるのみであらう。性急。性急の故に我々は追放され、又、性急の故に我々は歸ることができない。」

この旅を通じて得ている一つの強い実感であったので、この節が印象に残った。

他の作品も一瞬冒頭を読んだが、気軽に読めないことだけを察し、そっと閉じた。性急は良くない。読むべき時がそのうち来るはずなので、また機会ある時に読みたい。



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