朝カフェは素晴らしい。
元々カフェは好きだった。好きすぎて以前、独自のカフェ分析フォーマット(メニューのみならず、リッチ、看板、壁、オーナメント、床、照明、座席数、bgmの雰囲気など様々な切り口を埋めていく形式)を作成し、年間50店舗のカフェに実際に行つて分析するという目標を立て、見事達成した実績を持つ。
基本倹約な旅をしている今回ではあるが、朝カフェにはお金を惜しんでいない。ブリュッセルを発つ今日も、朝カフェをした。
朝カフェの良さは「余裕の具現化」というまとめ方ができると考えた。
朝なので時間にも気持ちにも余裕がある。コーヒーも嗜好品であり、余裕がないと飲む必要はない。店内bgmも必須ではないという点で、余裕。
加えてヨーロッパのカフェでとても特徴的なのは「広い」ことだ。どんなに人気なカフェでも席が多いので、人でごった返すことがない。余裕=広さである。ここも雰囲気の余裕感を高める。
カプチーノとごましおブラウニーと、クロワッサンをいただいた。おいしい。気持ちに余裕があるので、無理に具体的な味の感想など考えない。おいしい。これでいい(?)。
余裕があると妄想も捗る。考えは「余裕」ということ自体に向かう。
「余裕」を人生のキーワードにしようかなと大きなことを考えた。人生のキーワードのような壮大なものを即決するのはよくないのでもうしばらく頭の中を回すが、悪くない気がする。
旅の中でよく感じた「自由」も良い線いっているが、「自由」という言葉には少しアナーキーな色が混じっている印象を感じないだろうか。永遠の旅人、社会など知るか、という感じがする。
それはそれでいいと思うのだが、自分のスタイルとは僅かにズレている感覚があった。自分は結局そこまで振り切れず、もう少しバランス型だということに、旅を通じて改めて感じている。
「余裕」という言葉にはそんなバランスを感じる。やることをやるけど、それに振り切るわけではなく、他のこともやる。そこから生じるこだわらない余裕。
マンガの先人としてはこの辺りか。宇宙兄弟の紫さんと、コブラのコブラ。
旅はまだ1週間あるし、帰ってからも当然人生は続く。もう少しゆっくり考えてみたい。