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【9/1①】最後の街、マドリードへ

旅行
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早朝のバルセロナを発つ。5時起き、5時半出。まだ真っ暗で少しだけ怖いが、歩いている時の雰囲気は高田馬場、という感じだ。

途中、パトカーが停まっているエリアがあった。何か事件があったのかもしれないが、むしろこんな朝からちゃんと警察が機能してくれてるんだなという頼もしさを感じるくらいには、様々な仕組みが当たり前に存在しているわけではないということをこの旅を通じて少し理解した。

6時半の鉄道に無事乗車し、9時半にマドリードに辿り着いた。

 

マドリードは2ヶ月弱のこの旅の最終目的地だ。

ついに辿り着いたという感慨があった。振り返るととても長く感じる。中国やインドなど遠い過去だ。

もはやゴールについた気分だ。まだ終わったわけではないのに、既に自分を褒めたい気持ちだ。すごい嬉しい。よくやったよ、俺。本当に。

マドリードに着くことがこんなに嬉しいとは思わず、「マドリード 嬉しい」という気持ちだけで今日記を書き始めている。

ただ本当のゴールはまだ先なので油断しないということは肝に銘じておきたい。

 

…。いや、もう一つ「ただ」を重ねたい。

ただ、「本当のゴール」というのはないのかもしれないということも、そういえば旅の間に考えたことがあった。

また2マスほど昔の話で恐縮だが、「最終目的地のマドリードで何をすれば、有終の美的な感じになるか」をしばらく考えていた。

2ヶ月弱の長期の旅である、何か最後に記念碑的なことをして終えるのが良い締まり方のように思っていた。

しかし日々考えるうちに、どうもそんなことはどうでもいい気がしてきた。本当に大事なのは「旅の後に何をするか」ではないかと考えるようになったのだ。

「この旅をこう締めくくりました。はい、キレイでしょ?」という感じがイヤなのだ。特注のキラキラした箱にぴったりとこの旅を収納しているみたいな、イヤな行儀の良いを感じる。こんな箱は家の中で目につきにくい場所に置かれて、そのうち埃に積もられるのが関の山だ。

もう少し漏れ出したい、閉じたくない、いつでも取り出せるところにこの経験を置いておきたい。

そう思った時に、旅は終わらないというか、「旅の文脈」のようなものはこれからも続いていくのだというイメージを持った。

旅が人生のアナロジーであるならば、この2ヶ月で旅が終わるわけはない。2ヶ月という期間でゴールが来るわけじゃないし、もっと言うとここから先もゴールなんてない。常に、この先何をするか、それだけが重要なのだ。

結局最後の都市だからといって特別にやることも決まったない状態である。

これまで同様、起きて日記を書いた、カフェに行って、街を歩いて、疲れたら宿に戻って昼寝して、お腹が空いて外も涼しくなった時にまたノソノソと街に繰り出す、そんな数日になるだろう。

それでいい、としたい。



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