ブロードウェイでライオンキングを見た。
原作は幼少期に見た記憶はあるのだが、
・スカー=敵
・ムファサ、やられる
・シンバ、再起
という要所しか覚えてない。ストーリーの流れを推測するには正直これだけで十分だったが、ディテールはほぼ知らないので、ほぼ初見と言って良い。
(映画slam dunkも同じ状態で行って超楽しめた。見る前は湘北が負けると思っていたため、あのハイタッチのあと「え、ここから負ける展開があるんですか?!」となってた。)
ライオンキング、すごい良かった。
楽しかったポイントをいくつか書きたい。
ちなみに英語は「Shinba!」「Mufasa!」「Scarrrrr‼︎!」などしか聞き取れなかった。全体の5%程度のリスニングでも十分楽しめたので、英語がわからなくても機会があればぜひ見てほしい。
< 楽しかったポイント①: 掴みがすげえ >
冒頭が圧倒的だった。本当にすごかった。
・シャーマンみたいな人が1番有名な歌、アーツィゴンニャーをアカペラで歌い出し、
・カラカラ乾いた太陽が昇り、
・女豹、巨大ゾウ、大量インパラ、キリンなどが続々と舞台に集結し、
・ラストに崖が舞台から生えてその上でライオンズがシンバを掲げる
スケートでは冒頭10秒でほぼ下の点が決まると言われることがある。最初で掴めば、点も出るし、観客は引き込まれる。それと同じだ。最初だけでも100回見たい。
休み明けの後半も同様、大合唱で一気に盛り上げていて、休憩による分断がなかったかのように演技を接続していたので、意識してるのかなと思う。
< 楽しかったポイント②: 画面の構図が綺麗ェ>
舞台全体を見た時の構図がいちいちキレイだった。
まず分かりやすいのは冒頭とラスト。
画面左には崖がせり上がって、右は大地。
色んな種類の動物がいるので様々な色や形。
かつゾウやキリンなど背の高い動物がいることで、高低差もある。
(スケートで先輩に「上ゾーンだけでなく、下ゾーン(ランジやニースラなど)を使うと上手く見えるよ」と言われたことを思い出した。)
他にも、
スカーの洞窟における、巨大斜め垂れ幕の大胆さ、
遠近法を使ってどんどん迫ってくるヌーの大群のシーン
スカーvsシンバの、真横構図(しかも影で表現することで平面感マシマシとなっている)など。
英語が分からなくてもこういう部分で楽しめるのは、ほんとエンターテイメントだ。
< 楽しかったポイント③: 光と影が美しェ>
光と影の使い方がほんとうにキレイだった。
特に影。
Adoと同じの、輪郭だけ分かり中身は真っ黒にしか見えない状態、が好き。
特にこの表現がハマっていたのはスカー。
あんなに影が似合う男はいない。造形がトゲトゲしていて影でも映える上、傲岸なキャラなので動きがこう、体が斜めに反ったり、長い爪をうねうねさせたりするので、でシルエットだけでかっこいい。
ハイエナ初登場時も、影塗りだった。
背景で謎の黒い異形の物体が蠢いている感じが最高にゾクゾクした。
光もすごい。影絵的な表現が特に好き。影絵で表現された巨大な謎の木や、東南アジアの伝統文化にありそうな影絵芝居の表現はツボだった。
舞台照明の奥深さを味わった。
< 楽しかったポイント④: 動物の衣装がすげェ>
もはや衣装とは言えないくらいだが、動物の衣装が工夫に満ちていた。
キリンは幼少期(ここの異形さについてはずっと記憶に残っていた)からずっと好き。1人の人間で演じられているのがすごい。
発想で1番印象に残ったのは、女豹。どこが印象に残ったのかというと、「人の部分を隠さず、表現の一部とする」という発想だ。
ゾウやキリンなどは基本被り物なので、人部分は見えない。対して女豹は、人の上半身がフツーに見えている。
しかし、これが表現として成立してるのがすごい。人部分も、動きが女豹なのである。すごい。「技術!」という感じ。
「一見不要なものも、隠さずに逆に利用する」という示唆的なものを得た。
その他雑多に
・シャーマン的なキャラのアフリカの言語っぽい歌い方好き
・2階の左側の席だったので、2階にいるリズム楽器担当の演者の動きがよく見られて楽しい
・ババコンガみたいなやつと、オレンジのサルみたいなやつのやりとりパートのハクナマタタ性
・He lives in youは神曲
95%分からなかったセリフを理解するために原作も見よう(決意)。
p.s.
原作も見た。アマゾンレンタル440円。この世便利。
・He lives in you、ねーじゃねーか!
・be preparedパートが1番好き。
・プンバじゃ無い方、めっちゃ小さい
・スカー、なんで負けたのかよく分からなかったが普通にフィジ負けしてたのか