短くも最高に充実感を得られたデリーとの出会いだが、ただ一つ大変だったことを挙げると、寝室に冷房がなかったことである。
もともと暑がりなため、暑いとすぐ目が覚めてしまう。
ファンが2つあったのだが、そんなもので誤魔化される我が肉体ではない。じわじわ汗が滲んでは衣服やベッドに染み込んでいくのを感じて不快である。
やっと寝られたと思ったら3時には目が覚めてしまった。しかも強めに。
こういう時のコツは、とりあえず寝ようとしないことである。別のことをして、また再度眠くなっていた時に寝るのがベストだ。
しかもなぜかこの時、脳の調子は良かった。その時のメモがスマホに残っている。
非常にテンションが高いことが読み取れる。書いてもあるが、変に好戦的で変にテンションが高い。健康な状態ではないということだけはよく分かる。
勢いのまま溜まっていたタスクを何個かこなした。そう、この旅はタスクが溜まるのである。
予定を決め切ってない旅行のため、宿や移動などを決める、宿のレビューを書くなど細かいやるべきことがほぼ毎日何かしら生まれる。
ちなみに普通にtodoリストを作って管理している。大変っちゃ大変なのだが、こういう仕事的な要素があると逆にメリハリがついて良いのだ。ブログ投稿もタスクの部類だ。このように旅行要素100%にするのではなく、一部タスク系も混ぜることは、密かに常に意識している。
その場でできそうなタスクも概ね片付いた。さあ何時かなと思うと、あと3時間も寝ないといけない。この時ほど時間の進みが遅い瞬間はない。
どうしようかなと思った瞬間、無駄に頭の回転が加速している脳が明後日の解を思い着く。
(…座禅を…座禅をするのです…)
座禅だっっ!!
実は大学時代、座禅の授業を受けていたという経歴を持っている。哲学の野矢先生という方が担当で、週に1回お堂に集まり、15分×3セットくらい座り、それ以外の時間はゆったりと先生の話を聞くという授業だ。倍率5倍の難関を掻い潜り、受講権を手に入れた思い出深い授業だ。
週1と侮ってはいけない。週1でも数ヶ月続けると、自分の中でなんとなく坐禅観のようなものが形成され、坐禅がひとつ自分の中で、自分の形で、体得される。たまにやるとちょうどよくスッキリする。
それを今ここでやるのだ。異国の地で、あっちい部屋で坐禅をする。坐禅は頭の中で数字を数えていくので、余計なことは考えず暑さを忘れて時間が自然と経たせることができるだろうと考えたのだろう。
普通に15分座った。
まあまあだった。
おしまい。