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【8/6③】100ユーロ奪還計画

旅行
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やってしまった。宿の予約を間違えた。

なんでこんなことになったか全く覚えてないのだが、女子専用の宿を予約してしまったのだ。

 

悪いことに返金不可、さらに悪いことに旅行中最も高い100ユーロ(1泊約6000円の3泊)の予約だった。本当に困る。

しかし、ここで公認会計士として会社の内部統制や業務フローを理解した経験が光る。

「返金不可って言っても、所詮表向きNG出しているだけで、システム的に不可能な訳じゃ絶対ない。担当者レベルで説得できて、その担当者がぽちっと返金処理をしてくれれば、100ユーロは返ってくる!」という謎の確信があった。

念のため「クレジットカード 返金処理 いつまで」で調べたが、240日以内までOKらしい。いける。

 

重要なのは説得方法だ。

戦略の方向性は「ユーモア」である。「女性専用なのに男性で予約できちゃう方が問題ですよね!返金してください!」というのも一見一理あるように見える。が、設定を見るとBooking.comの性別登録を失念していたうえ、そもそもBooking.comの仕様はホテルには関係ないと言われてしまう可能性もある。

というより何より、こういう時にロジックで攻めるのはナンセンスだ。ここはロジックを用いない方法、分かりやすく言えば「泣き落とし戦法」が最適だろう。

そしてちょっとしたユーモア要素として、動画を撮ってURL知っている人のみ見られる設定でシェアするという方法を考えた。まだ撮ってはいないのだが、歩きながらスクリプトを考えた。(せっかくのウィーンの街並みなのに、一切目もくれずいかに100ユーロを取り返す文章を作るかを考えていたのだから、もったいないことをした気もしなくもない)

—–

Hi, I’m 名前.

I’m sorry I made a mistake in my hotel reservation. I’ll cancel it later.

I understand that This is completely my fault, and I also understand well that this booking is non-refundable.

But, but , I beg you to give me the money back. I’m a poor backpacker. 100 euro is very very big money for me. I can’t survive my travel without the 100 euro.

Instead of money, I’ll write a 5 star review in Google map and it you want, I’ll bring some souvenirs I bought during my trip to you.

So, though I understand my fault and your cancellation policy, please give the money back.

Sincerely,

Japanese DOGEZA.

—–

ポイントはとにかく自分が悪いことを強調する点だ。

人を説得する際のコツとして有用なのが、「こっちから先に言ったことは、野暮なので相手は改めて突っ込みにくい」という人間の性質だ。なので、分かりきったことでもわざわざ言っておくことには意味がある。香西秀信さんの『議論入門: 負けないための5つの技術』で身につけたコツで、汎用性が高くおすすめ。

そして貧乏さアピールで泣き落とし、良いレビューを書くという実利を提示し、さらにお土産持ってくことととジャパニーズ土下座でおちゃらけを見せる。

しかも説得相手についても難易度は低いと考える。予約してしまった宿はバックパッカーが利用するドーミトリーである。オーナーもおそらくバックパッカーの気持ちや懐事情は分かってくれるのではないかと予想する。

かなり完璧な策だと思う。スクリプトも歩きながら声に出して練習し、ちゃんと抑揚を込めて言えるようになった。抜かりはない。

あとは動画を撮るだけなのだが、恥ずかしくて撮れてない。今日はもう遅くて疲れてるので、明日どっか人がいないところでこっそり撮りたい。(公園で暇そうな人に「撮ってくれ」と言ってそこから始まるコミュニケーションを楽しむというアイデアもあったのだが、本日のコミュニケーション体力は0に近かったので諦めた。)

これでダメなケースとして「rule is rule!」みたいに押し切ってくるパターンを想定している。が、インドで身につけた粘り強さを駆使して「せめて75%!」「50%でも!」の2粘りはしようと思う。それでもダメなら潔く諦める。ただここで潔さを見せたら少しだけ返ってくるのでは、と期待しなくもない。

さあどうなる俺の100ユーロ!

 

p.s.

っっっっしゃあ!!!!!



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