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【8/9①】『変身』しか知らないカフカ

旅行
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行く予定がなかったところに、ふと行ってみると意外と楽める。カフカ博物館がこれだった。

カフカとはあの『変身』を書いたカフカである。高校生の時、同じクラスの成績のよろしくないバカキャラのM君に「この本…面白いぜ」(私には髪の毛ファサァ、の動きが見えた)と言われて強制的に貸された『変身』だけ読んでいた。

ちなみに東大は成績が「不可→可→良→優」で評価されるのだが、成績が良と優のみで占められていることを「可もなく不可もない」、転じて「カフカ」と呼ばれていたことを思い出した。

私の事前のカフカナレッジはこれくらいである。なので正直あまり興味がなかったが、散歩途中でカフカ博物館の前を歩くとこんな目を引く彫刻があった。

写真だと分からないが、しかも、この彫刻のイチモツは「動く」のである。

これが面白く、「もしやこの彫刻はカフカの作品に何か関係しているのかもしれない…!カフカって面白いのかもしれない…!」と思い、カフカ博物館への突入を決めた。(先に言っておくと、彫刻とカフカは一切の関係がなかった)

カフカ博物館はカフカの経歴と作品の概要や一節が紹介されるなど、まあ予想通りと言えば予想通りなコンテンツだった。

旅行中のこういった展示では毎回Google翻訳をフル活用してなんとか情報を引き抜きまくろうとしているのだが、思ったことがある。

日本語の展示とは違った楽しみ方ができている気がした。それは、細部のニュアンスが分からないからこそ、一部こっちの妄想で話を勝手に面白く理解する、というものだ。解釈の余白があると言ってもよい。

加えて今回の展示は不条理小説家の代名詞とも言えるカフカ、英語はおろか日本語で読んでも何を言っているか分からない展示も多く、余白だらけだ。

余白だらけの展示を頑張って英語で読み、Google翻訳でも読み、妄想力で話を広げる。すごい疲れるが、楽しかった。

この展示の英語の分量が多すぎてここで挫けそうになったが、先を行くとこれが最後と分かったので気合いで読み切った。

展示を見た後は「この後なにをするか」を大事にしているが、今回は展示で紹介されていたカフカの作品をプラハにいるうちに一つ読もうと思っている。『城』『裁判』『流刑地で』が面白そうだった。どれか短編であってくれ。



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