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フィギュアスケートのプロトコルとは?プロトコルの見方解説

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こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。

試合に出ると「プロトコル」と呼ばれる成績表のようなものが配られます。

今回は
・プロトコルの基本的な読み方
・選手としてプロトコルのここを見るべき
という内容をお伝えしていこうと思います。

スケートも試験と一緒で、本番の結果をしっかり復習・対策することで上達していきます。
プロトコルの見方を覚えておきましょう。

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プロトコルとは?

まず実際にプロトコル見てみましょう。

プロトコルは主に上写真の3か所に分かれています。
①得点総括
②エレメンツスコア明細
③プログラムコンポーネンツスコア明細
詳しく見ていきましょう。

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①得点総括

エレメンツスコア」と「プログラムコンポーネンツスコア」と「ディダクション」の合計点数が記載されます。

ディダクションは転倒、タイムオーバー、その他規定違反による減点のことです。

【得点総括、ここを見ろ】

ここではディダクションの有無について注目しましょう。

ディダクションで最も多いのは「転倒」による減点です。

出場クラスによって減点幅は違いますが、転倒はそのエレメンツに対する得点がマイナスになる可能性もある非常に手痛い減点です。

(転倒しなければGOE-5でも点は残りますが、転倒による減点があるとマイナスとなりうることもあり、もはやそのジャンプをするべきではなかったということになります。)

もちろんジャンプの出来で転んでしまうことも多々ありますが、
避けられる転倒は気合で避けましょう。

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②エレメンツスコア明細

ここでは実施したエレメンツ明細とそれに対するジャッジの評価が記載されます。

左側に実施したエレメンツが実施順に、右側にジャッジごとの評価が書かれています。

エレメンツ横の記号

実施エレメンツの横に特殊な記号が付されることがあります。
それぞれの記号の意味を覚えておきましょう。ちなみに全部ない方が良い記号です。

【e】(エッジエラー)

エッジエラー。

フリップを飛ぼうとしているのにアウトエッジになっている、ルッツを飛ぼうとしているのにインエッジになっているとこの記号がつきます

誤ったエッジで踏み切ったペナルティとして基礎点が75%になってしまいます。
「e」がついてしまったらフリップ、ルッツのエッジを見直す必要があります。

【!】(アテンション)

「うーんエッジエラーとまでは言わないけどちょっと怪しいww」
ってジャッジが思ったらつくのがこの「!」、アテンションといいます。

その微妙な感じに何とも言えない悲哀を感じるアテンション。個人的にはつくとイラッとします。ちょっとくらいいいじゃんか、と。

エラーのように基礎点が下がるわけではないですが、GOEで辛く採点されます。

つけられた側もあんまりエッジミスっている実感もなく、またそこまで大幅に点数減るでもないので気に留めにくいですが、
悪化するとエラーになりかねないので、文字通り注意しましょう。

【<】(アンダーローテーション)

アンダーローテーション。
既定の回転数より1/4~1/2回転不足している場合につき、ペナルティとして基礎点が75%になります。

【<<】ダウングレード

ダウングレード。
既定の回転数より1/2回転以上不足している場合につき、挑戦したジャンプより一回転少ないジャンプの基礎点になります。

例えばトリプルフリップ(基礎点:5.9)がダウングレードになると、ダブルフリップの基礎点(2.1)になってしまいます。一気に点数が減ります。
加えてダウングレードの場合はGOEでもマイナスになる可能性が高いので大幅な減点になりうるので注意です。

ちなみにシングルジャンプがダウングレード食らった場合は0点になります。

さらにちなむと、アンダーローテーションやダウングレードをもらうことを専門用語で
「ささる」と呼ぶことがあります。

上の写真の1A+1Lo+1Loなんてグッサグサです。

【エレメンツスコア、特にここを見ろ】

スピンがノーバリューになっていないか

以前の記事(【スケート1年目向け】試合で点数を出すには??採点方法の基礎と押さえておきたい得点源)で紹介しましたが、試合で得点を稼ぐにはスピンの得点が非常に重要になります。

例えば、アップライトスピンとシングルアクセルがほぼ同じ得点ですよ。
このように下のクラスにとってスピンは超得点源になるので、
ノーバリュー(0点)になると甚大な被害がでます。

ノーバリューになってしまう原因として、
・転倒
・シット姿勢などで膝が平行以下になるまでしゃがみ込めてない
・単一スピンで3周以上回っていない
・足替え後に3周以上回ってない
などがよく見られます。

転倒以外でノーバリューになっている場合は、自分ではできていると勘違いしている可能性も高いので、自分のビデオをしっかり見て改善しましょう。

(ちなみに単一スピンでの3周は技が認定されるかどうかの最低ラインに過ぎないので、3周ピッタリでもGOEではマイナスをもらいます。5,6周回るとGOE±0ラインなので5,6周を目指しましょう。)

・GOEの要因把握

2018年のルール改正からGOEが11段階となり、エレメンツの「質」がより重要なファクターとなりました。
なのでGOEで+になったものがあれば何が評価されたのか、-になったものがあれば何がよくなかったのかを自分のビデオと見比べながら研究しましょう。

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③プログラムコンポーネンツスコア明細

ここにはプログラムコンポーネンツの各要素それぞれについてジャッジの評価が記載されています。
10点満点で、相対評価で採点されます。
また、↑写真の左側にあるFactorという数字を乗じたものがプログラムコンポーネンツスコアになります。
これはエレメンツスコアとのバランスをとるためのものです。

ちなみに要素は以下の5つです。

①Skating Skill:いかにスピードがあるか、いかに少しの力でトップスピードに乗れるか、エッジの深さなど、滑り全般の上手さ
②Transitions:技と技の繋ぎの上手さ。単純に滑っているだけではなくて、難しいステップを挟んでいる。
③Performance:演技全体の出来。ミスが多いと出にくいイメージ。
④Composition:いいプログラムかどうか。(てきとう)
⑤Interpretation of Music:曲の解釈。そのまま。

【プログラムコンポーネンツ、ここを見ろ】

・スケーティングスキルと比べて他の要素を見る

プログラムコンポーネンツスコアはスケーティングスキルが基礎になって点がつきます。

これはたとえ話でいえば、
「表現力抜群なミュージカル女優だったとしても滑ってなければ、プログラムコンポーネンツスコアの一要素「曲の解釈」でも点数は出ない」
ということです。

なので、スケーティングスキル以外の見方のコツとして、
スケーティングスキルより高いか低いか
で見ます。

どのジャッジもスケーティングスキルより曲の解釈の点を低くくつけていれば、表現力が弱いということになりますし、
逆にトランジションの点数が高ければ、つなぎはまあ頑張れている、ということが分かります。

・ほかの人と見比べる

プログラムコンポーネンツスコアは相対評価なので自分のだけ見ても分かることは少ないです。

同じクラスの上位の人や、同じくらいの順位の人と比べて、自分と違う滑りをしている人がどのような点数をもらっているのかを研究するのが大事です。

上手い人の上手い部分を真似して得点アップを図りましょう。

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まとめ

いかがだったでしょうか。

試合に出れる機会というのはそれほど多くはありません。
試合での経験を成長につなげる大事な要素が、成績表であるプロトコルです。

プロトコルを正しく見て今後の練習に生かしていきましょう。

 



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