こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。
今回は『3ステップ』の解説をしていきます。
3ステップは派生技もたくさんあってできるようになるととても楽しいです。
こんなのや・・・
動画元:[HD] Alexei Yagudin – “Revolution Etude” 2000/2001 GPF – Round 1 Short Program ヤグディン 革命のエチュード Ягудин
こんなのも。
動画元:Men’s Figure Skating – Short Program Full Event – Vancouver 2010 Winter Olympics
ヤグディンの3ステップに憧れたのは僕だけではないはず。
今回は3ステップの解説をしていきます。
3ステップとは?
まず動画で動きを確認しましょう。
動画元:[HD] Alexei Yagudin – “Revolution Etude” 2000/2001 GPF – Round 1 Short Program ヤグディン 革命のエチュード Ягудин
基本的には後ろ向き滑走です。
名前が示すように、3ステップは3つの動きでできています。
左足スタートの場合は、
①右フォアイン(orアウト)
②左バックイン(orアウト)
③右フォアイン
で1セットです。その後、
①’左フォア
②’右バック
③’左バックイン
と逆の動きをする事でずっと3ステップをし続けることができます。
一つ一つの動きを詳しく見ていきましょう。
①一歩目:右フォア
3ステップで1番難しいのはこの最初の1歩です。
なぜならこの一歩は
足はフォア方向に向いていますが、上体はバック方向に向いているからです。
ここでのポイントは
【顔】顔は前を向き続ける
ここが1番のポイントです。
右足に合わせて顔も振り向いてしまうと、2歩目以降が絶対にできません。首から下は少し足の方向(右足なら右方向)に捻りますが、首より上は捻らずに前を向き続けましょう。
【上体】腕は左方向に捻る
上体は腕だけ1歩目の方向に捻りましょう。右足で出る場合は画像のように、右手後ろ左手前です。
ここで右腕は、腕を伸ばして進行方向に引っ張ることで進みやすくするという役割、
左腕は前に押さえることで顔を前に残しやすくなる(左腕も右に行ってしまうと体が回って①の顔を残すというポイントができなくなります。)という役割です。
右腕に引っ張られて左腕も回らないように、力を均衡させましょう。
【脚】股関節を開いて外股になる
3ステップの一歩目は前を向きつつ後ろに進むので、足は少し無理やり外股に開く必要があります。股関節を開いて外股で滑りましょう。
ここでは特に、滑らない方の足と腰が前(=顔と同じ方向)を向き続けているかに注目しましょう。
【方向】進む方向
進む方向のイメージは先ほどの画像の通りです。斜め後ろくらい(どちらかというと横寄り)。
エッジはインでもアウトでもできますが、インエッジの方がやりやすいです。
インの軌跡、アウトの軌跡
ただちゃんとエッジの話をすると話が長くなるのでここでは省略します。
慣れてくると1歩目は一瞬で終わるので、そんなにエッジを細かく考えなくてもいいかもしれません。僕はこの時ほぼフラットに乗ってます。
個人的に3ステップは滑ることより見た目のライブ感が大事な気がするので、
まずはステップを踏めることを目指して、
慣れてきたらエッジですべることを目指せばいいかなと思います。
1歩目は以上です。
長くなりましたが、とにかく
「足だけ後ろに進んでそれ以外は前を向き続ける」ことが1番大事です。
【追記】
動画をよく見た人は気づいたかもしれませんが、この一歩目の時に逆の足も浮かさず滑らせている人も多いです。この場合はイーグルのように脚を開く感じです。
②2歩目:左バック
ここでは右フォアから左バックに足を置き換えます。足を置き換えるだけなので、1歩目がしっかりできていればそれほど難しくはないです。
ただ一歩目で体が回っていると難しいです。
2歩目が置けないという人は2歩目の問題ではなく、1歩目で体を前に残せていないことが原因ですので1歩目で体を回さない練習をしましょう。
特に1歩目で進行方向と逆の腕を前に残すことで2歩目を入れやすくなります。
この位置!
出来ない人は試してみてください。
2歩目も顔の向き(前)、腕の位置(右腕後ろ、左手前)は同じです。
エッジについては厳密にはバックイン→バックアウトという動きをしている気がするのですが、微妙なところなのであまり考えなくて大丈夫です。どうせ一瞬なので。
3ステップは「ノリ」を大事にしましょう。
③3歩目
3歩目はシンプルなバッククロスです。右バックインに置き換えましょう。
ここは明確にインエッジです。
顔はこれまで同様前に残しますが、腕の捻りは解除しても大丈夫です。腕がそのままの位置だと普通のバッククロスではしない位置になってしまうのでやりにくいです。また、2回目以降の3ステップを続ける場合も自然に1歩目方向に腕を出せるのでおすすめです。
これで3ステップ完了です。③→①に繋げられるようになると連続でずっと3ステップを踏めます。
派生技
派生その①:ヤグディン
動画元:[HD] Alexei Yagudin – “Revolution Etude” 2000/2001 GPF – Round 1 Short Program ヤグディン 革命のエチュード Ягудин
③の後、
バックインスリーターンをしてから足を置き換える技です。
①→②→③→バックインスリーターン→②→③という感じです。
ちょっとしたコツを2つ紹介します。
・スリーターンで顔まで振り向かないように腰から上体を前向きに止める
→右バックインスリーターンであれば、ターン時に左腰を右に行き過ぎないように左方向に張りましょう。
・ターン時はフリーレッグをスケーティングレッグにくっつけておく
→3ステップでの③の瞬間は通常両足が離れているものですが、両足が離れた状態ではターンしづらいです。ターンしたい時は一旦フリーレッグをスケーティングレッグに寄せてからターンするようにしましょう。
ヤグディンはその後トウステップを入れてます。かっこいい。
派生その②
動画が見つからなかったのですが、上に似た技で
③の後、バックインスリーターン→同じ足でフォアアウトブラケットターンで③の姿勢に戻るという技もあります。
上の技のようにターン後に足を変えるのでなく、同じ足でもう一度ターンして元に戻ります。ブラケットターンが入っているので、より繊細なコントロールが必要です。
派生その③:デニス・テン
動画元:Men’s Figure Skating – Short Program Full Event – Vancouver 2010 Winter Olympics
2回ターンしますが、今度は②の姿勢から始めます。
②(バックアウト)→バックアウトスリーターン→同じ足でフォアインブラケットターン→②の姿勢に戻る→(③へ)
という感じです。これもかっこいい。
まとめ
いかがだったでしょうか。
3ステップは派生技も多くかっこいいので是非練習してみて下さい
2歩目の腕はこう!