こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。
皆さん、採点のルールを分かってますか?
フィギュアスケートが採点競技である以上、採点ルールが分からないと試合で勝てません。
といっても細かいところまで知ろうとすると非常に情報量が膨大になってしまうので、
今回は採点の基本と点数に関わってくる重要な部分
に焦点を当てます。
練習はたくさんしてるけど、採点方法がいまいち理解できてないという方や、
試合でどうやったら点数を出せるのか知りたいという方、必読です。
採点の基本
フィギュアスケートの得点は
①エレメンツスコア
②プログラムコンポーネンツスコア
の2つの要素からなり、これらの合計点で競うことになります。
①エレメンツスコアとは
エレメンツスコアとは、ジャンプやスピンなどの技に対して加算される得点です。
トリプルアクセルや4回転トゥループなどの技にはそれぞれ「基礎点」が決まってます。その基礎点に、技の出来によって決まる「GOE」というボーナスポイントのようなものが加算され、技の点数となります。
当り前ですが難しい技ほど基礎点が高く、きれいに成功させるほどGOEが沢山ついて点数が高くなります。
それぞれの技が何点で、GOEがつくとどれくらい加点されるのか詳しく知りたい方は下のサイトさんでとても丁寧にまとめられているので是非ご覧ください。
試合でエレメンツスコアを出すためには
ルールを知らないと試合でエレメンツスコアが伸びないということはよくあります。
ここではスケート初心者が試合でしっかりエレメンツスコアを出すために意識しておきたいポイントを紹介します。
①スピンを絶対にミスしない
下のクラスほど、スピンの配点は高いです。
例えば、一番シンプルなアップライトスピンはシングルアクセルとほぼ同じ得点(1点と1.1点)です。難易度は数倍シングルアクセルの方が難しいので、超お得技です。
しかし、どんなスピンも3周しないとノーバリュー(NV)と言って0点になってしまいます。
例えば2級クラスぐらいまでならエレメンツスコアは5点前後が多いので、スピンを失敗するだけでエレメンツスコアの20%程度を失ってしまうことになり大変に不利です。
スピンは最低でも必ず3周する!!!
というのは練習でも本番でも忘れないようにしましょう。スピンを制する者が試合を制します。
【スピン小話】
点数が高いだけでなく、スピンは練習すれば必ず安定して得点源になる、また大人から初めても成長しやすいというとても素敵な要素です。
ジャンプがどうしても習得が難しい、またその日の調子の影響を受けやすいということを考えると、スピンは本当にお得です。
派手さはジャンプに劣るかもしれませんが、コツコツ練習した人が報われる要素です。しっかりスピンの練習時間を確保することを強くお勧めします。
②簡単なジャンプは美しく
最近のルール変更でGOEの加減点幅が拡大しました。
上手くいけば大幅な加点が狙えますが、当然ミスした時の減点幅も非常に大きいです。
自分の中で心配してないジャンプでしっかり加点を狙うため、
・着氷した後にしっかり流れる
・できるだけ高さを出す
・スピードを出して飛ぶ
ことを意識しましょう。
難しいジャンプで上のことを考えるのは難しいですが、簡単なジャンプなら考えられるはずです。
負担なくできるジャンプは美しくこなす
ことを忘れないようにしましょう。
【エレメンツスコア小話】
極論言えば、全部自信のあるジャンプだけにして美しく決めて、スピンも無難に決めればエレメンツスコアについては出せる限界まで出せると思います。
ただ一方で、成功率五分五分くらいのジャンプを試合に入れて成功した時は、これぞスポーツの醍醐味!という興奮があります。浪漫です。
人によってどっちを大事にしたいかは違うと思うので、自分の中でそういった「実利」と「浪漫」のいいバランスを見つけて試合を楽しんで下さい。
②プログラムコンポーネンツスコアとは
プログラムコンポーネンツスコアとは超端的に言えば技以外の部分です。
プログラムコンポーネンツスコアはさらに5つの要素に分かれています。それぞれの要素について僕個人の認識を添えます。個人的なものなのであくまで参考程度に。
①Skating Skill:いかにスピードがあるか、いかに少しの力でトップスピードに乗れるか、エッジの深さなど、滑り全般の上手さ
②Transitions:技と技の繋ぎの上手さ。単純に滑っているだけではなくて、難しいステップを挟んでいる。
③Performance:演技全体の出来。ミスが多いと出にくいイメージ。
④Composition:いいプログラムかどうか。(てきとう)
⑤Interpretation of Music:曲の解釈。そのまま。
②試合でプログラムコンポーネンツスコアを出すためには
試合でプログラムコンポーネンツスコアを出すために狙う要素は、ズバリ
スケーティングスキルです。
理由は主に2つです
①ジャッジはスケーティングスキルを基礎としてほかの要素の点を決めている
ジャッジは練習滑走中の滑りを見てある程度選手の滑りのレベルを判断できます。表現力が高橋大輔選手くらいあっても、滑りが初級レベルだったら高橋選手と同じ「曲の解釈」要素の点数は出ません。
基礎の滑りがあってこそ、他の要素が光るのです。
②他の要素は動かしにくい
例えばTransitionやCompositionは自分が演技中にどうこうできるようなものではなく、プログラムを作った人の力量によるところが大きいです。
というわけでプログラムコンポーネンツスコアを出す方法は超極端に言ってしまえば、
スケーティングを練習しまくることに尽きます。
他の要素は+αであって、基礎はあくまでスケーティングスキルです。
具体的なスケーティングを鍛える方法は、前回書いた記事があるので是非ご一読ください。とにかくスケーティングは大事です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
試合に勝つためには、試合のルールを知り、適切な戦略を立てる必要があります。
試合で何をしたいかを意識しながら普段の練習に取り組みましょう。