こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。
今回はスピン基本姿勢の中で最大関門、キャメルスピンを見ていきましょう。
前回の記事でも書きましたが、
エレメンツの解説については文字だけで伝えるのは大変&人によって要点が異なるため、
・超簡単に基本的なやり方について解説
・あとはひたすら自分が言われたアドバイスを書く
という形式で行こうと思います。
キャメルスピンとは?
キャメルスピンとは、上体を地面と平行にしてT字で回るスピンのことです。
下は参考の動画です。
イメージがついていない方はまずご覧いただければと思います。
羽生選手の動画も載せておきます。
動画元:Yuzuru Hanyu GPF 2015 FS Teledeporte Spain 1080p Full HD 羽生結弦
キャメルスピンのやり方
大まかな流れは以下の通りです。
①フォアアウトで入り込む
入り込み姿勢はアップライトスピンの時と同じです。
左手前、右手右、左ひざは曲げる、右足フリーレッグを伸ばす、背筋伸ばす
という姿勢をキープしたままフォアアウトで入り込みます。
ただスピンに入った瞬間に上体はキャメルの高さになっていたいので、アップライトの時よりは気持ち膝を曲げて低く入るようにします。
②キャメル姿勢
スピンに入るタイミングまで来たら、右脚を水平まであげてキャメル姿勢をとります。
超簡潔ですが、キャメルスピンの基本的なやり方は以上にして、
具体的なアドバイスに移りましょう。
アドバイス
【フォアアウトに乗っているとき】
「深く入る」
理由は説明し辛いのですが、アップライトスピンよりもシットスピンの方が、シットスピンよりキャメルスピンの方が、より深く入ろうとしないとやり辛いです。
深く入るとは、以下の画像で説明すると、
左のようにだらだらと長時間フォアアウトに乗っているのではなく
右ののように一瞬でスピンすべき点までもっていくことを言います。
コツとして、左半身を開くと一気に深くなることができます。
左肩を開くとは、
フォアアウトに乗っているときのキープ姿勢では左手を前にしているのですが、
この左手を左水平方向に移動させることをいいます。
この動きをすると単純に左方向への力が生まれるので、キャメルスピンに入りやすくなります。
軌跡のイメージとしては下の感じです。開いた瞬間に、それまでの軌跡からいきなり深い軌跡になります。
ただ早いタイミングで左肩を開くとスピンが成立しないので早くしすぎないようにしましょう。
「フォアアウトの軌跡をきれいな円にする」
アップライト、シットスピンまでは準備段階のフォアアウトが多少雑でも最後に無理やりエッジを調整することで回転に入ることができます。
しかし、キャメルはそれが難しく、準備段階の軌跡まで意識したほうが格段にやりやすくなります。
なかなか出来ないとスピンに入る瞬間ばかり気にして、前段階の軌跡をおろそかにしがちです。
理想の軌跡は円をしっかり描いて、自然にスピンに入る点までもっていくことです。円を描くと自然に脚が回転の軌道に入りやすくなります。
ちなみによくないのは円を描かず、最後の一瞬だけで帳尻を合わせようとする無理な入り方です。
シットスピンまでと違って、キャメルスピンはエッジだけでは回れません。
体全体を使って回るイメージです。(だから難しいんですね。)
【スピンに入る瞬間】
「一気に左腕を回さない」
非常にやってしまう人が多いミスポイントです。
キャメルスピンの入りは、「下から回していく」イメージです。
スピンに入ったら(=フォアアウトからバックインになったら)
・まずエッジがフォアからバックに回る
・次に足首が回る
・その次に膝が回る
・その次に骨盤付近が回る
・最後に上体、左腕を回す
という風に、下が安定してから徐々に上を回していくという感じです。
最初やってしまいがちなのは、入った瞬間左腕をぶん回すことです。
とにかく回りたいと考え、下が安定してないのにすぐにキャメルの姿勢を取ろうとすると陥りがちなミスです。
感覚的に言うと、
スピン入った時に「ピョン!」となっているのはよくないです。
「ぐぐ~っ」と下から力が伝わってくる感じです。
「足を上げすぎない」
これもやりがちです。
回転力をつけようという気持ちばかりが先行して力任せに足をあげてしまうパターン。
勢いをつけるのは大事ですが、水平以上に足が上がると回れません。
勢いをつけるにしても、水平以上に足が上がらないようにしましょう。
「顔は前を見る」
顔は下を見ず前を見ながら入りましょう。
ここで水平に入れないと回れないので、
リンクの壁などを目印に確認しながら入るといいです。
【スピン中】
「背筋はる」
キャメルの姿勢は
右足つま先、両腕、頭の全方向からぴーん引っ張られてるイメージです。
どこかがふにゃふにゃだと回転力がガクっと落ちます。
とくに背中については力を入れる必要があります。
背中に水がたまるくらい背筋を伸ばしましょう。
「回転中も前を見る」
そのままです。下を見ないようにしましょう。
「左ひざは伸ばす」
左ひざが曲がっていると見栄えが悪いです。しっかり伸ばしましょう。
「腰を開かない」
足を伸ばそうとして腰が開く(=右腰が横を向く)と回りづらいです。
腰はしっかり地面を向けましょう。
少しきつい姿勢ですが、腰を下に向けてつま先は横を向けるととても見た目がきれいです。
【その他】
「チェックまで」
チェックまでしっかりやりましょう。
「陸で姿勢の練習」
シット同様、キャメルも陸で姿勢の練習をしておくと習得が早いです。
ちゃんと体は水平になっているか、膝は曲がってないか、頭下がってないか、
等のポイントを確認しながら、まず陸でキャメル姿勢を体に覚えこませましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
スピンの基本3姿勢の中で圧倒的に難易度の高いキャメルスピンですが、
体を大きく使うスピンでとても見た目がかっこいいです。
根気強く練習しましょう!
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