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合宿用のバッククロス講義をどうやって作ったか

スケート
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こんにちは。ヤングチャンピオン・カエルです。

この前OBとして東大スケート部の合宿に参加してきました。
そこで「クロスのレッスンをしてください!」と言っていただけたので、講義を作ることに。

スケート部に所属して長くやっていると、部練や合宿などでこういう「ちょっとした講義」をやることがあります。講義作り好きの私としては願ったり叶ったりの機会です。

この「講義作り」について、せっかくなので、「どうやって講義を設計していったか」ということを書いていきます。スケート部主将や、何か講義を作る人の参考になれば。

 

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書き散らし

こういうまっさらな状態から始まるものについては、
私はまずとにかく頭の中にあるものを書き散らすようにしてます。

きったないですが、実物はこちら。10分くらいでバーっと書きまくりました。

狙いは、大小さまざまある頭の中の思いを書きとめて固定すること。
これをやると、なんとなくやりたいことの輪郭が見えてきます。

加えて自分のモチベーションが上がっていくのを感じられます。モチベーションが高いほうが、良いものが生まれやすくなる気がします。やっぱり好きじゃないと、良いものはできません。

それではこの怪文書をひとつひとつ解読していきます。

何を考えるか

はじめに「何を考えるか」を考えることにしています。

基本はここで列挙したものを、次でさらに深く考えていく流れです。脇道にそれることもありますが。

①ふわっと今考えていること?
②聞く人の属性は?
③ゴールは?
④コアメッセージ
⑤具体的な練習メニュー?
⑥ひきのあるメッセージ、パワーワード?

今回はこれら6つを。
列挙した後に、考える順番を書き加えています。「思い」的なものから、具体的な練習方法、という大まかな順番にしました。

①ふわっと今考えていること?

最初に「講義やってください!」と言われてから3日くらい放置しました。
この3日は平日だったし、特に深く講義のことは考えてません。

ただ、ぼーっと歯磨きしてるときなどに「講義であれやったらおもしろそー」という「講義のタネ」みたいなものが出てくることがあります。こういうのが意外と面白いと経験的に感じているので、ここを落とさないようにまず書き出しました。

今回は、
「バッククロスの方がフォアより難しいからバッククロスメインにしよう
「クロス愛を見せること、好きな対象に向かう姿勢を見せることには意味がありそう
上手い選手の動画を研究しよう」
あたり。

②聞く人の属性は?

いわゆるペルソナの特定。

寄り道で思ったのは「上達欲ってどうやって育つのかな」ということ。

これは話すと長くなりそうなので省略しますが、他の人や自分自身を見ててよくふわっと感じること。これが「上達欲」という言葉で結晶化されて出てきたのは個人的に良かったです。

③ゴールは?

最終的に、聞いてくれた人にどうなって欲しいか。

最初は自分的にはありきたりなことしか思いつかず、面白くなかったです。

ただ後半に書いた
具体的なメニューを具体的な意識をもってやることで「たしかに違うなと気付かせる」
・すぐに気づけるものとそうでないものがある
そうでないものも、いつか「あ、あれはそういうことだったのか」と後日気づくものもある
講義はそういう「楔打ち」の役割なのでは?
という部分はじぶんでも納得感があり、いい感じに考えられたなと満足しています。

こういったいい感じの考えを導いてくれることが多いので、つまんない考えだったとしても「助走」として、書き出してみることは大事だと思ってます。

ボールペン、途中でオレンジ色が切れちゃってピンク色になりました。

④コアメッセージ

こういうふうに書き散らしていくと、伝えたいメッセージが膨れ上がりがちです。

ただ聞く側に立つと、そんなに一気にたくさんいわれても困ってしまいます。
なのでここの趣旨は、最低限伝えたいことにメッセージを絞ること。

絞ったメッセージは明確に言葉で何度も繰り返して言う意識を持ち、
それ以外の「メインではないんだけど、これも好きだからこういうことも伝えたいな〜」ということはそういうレベルのものとちゃんと自覚した上で、ふわっと伝える(言葉の選択によって。敏感な人だけは感じ取れる、くらいのイメージ)みたいななんとなくの色分けをしていきます。

ただ今回はいきなり冒頭に「あえて作らない?」と書いてあります。最近逆張り気味なので、分かりやすさを志向しまくるよりも、「なんとなく雰囲気で伝わる」みたいなステージを目指したいなと思ってることがここに出たのでしょう。ただ結局その後書いてます。

 


抽象的なメッセージと、具体的なメッセージに分けて書いてました。

前者として「上手い人をよく研究しよう」。
後者としては色々書いてます。実際に講義に落とし込む時はここ部分がメインとなります。

ここにきてやっと講義としての形が確定してきました。

⑤具体的な練習メニュー?

コアメッセージの具体的な記載で意識すべきことは決められたので、あとはこれを意識できる具体的な練習メニューをどうするかを考えます。経験の蓄積があるので、ここまでくれば具体的な練習メニューは半自動で思い浮かべられます。

ただ今回はいろんな練習メニューをやるパターンじゃなくて、「ひたすら円クロスをやる」というちょっと尖ったアイデアを思いつきました。

練習メニュー自体は「ひたすら円クロスをやる」固定で、意識だけを「次は〇〇を意識して30秒やりましょう」のように変えていく。

この方法を採用するに至るために後押ししてくれた心の声は、
新しいスタイルで面白そう
・合宿だし尖ったことやって印象残すの大事
・円クロスと30min向き合うだけで結構1日で何か変わるのでは
・同じメニューとひたすら向き合うことで上手くなるものもある
・練習メニュー考えなくていいので(小声)
など。


そしてもう一つのギミックとして、「二人組を作って相方ができてるかチェックする」というものも考えました。これは最近の個人的な流行りです。

狙いとしては
・できてるかできてないかの目を養える。これでより強く特定のポイントの意識を強められる
・交互にやってちゃんとメリハリ作って休める、練習できる
指導力がつく
部活としてのコミュニケーションを作れる
教える人間を増やせる
・活気が出る感じがある
・講師だけが話している時間を減らせる
など。

⑥ひきのあるメッセージ、パワーワード?

ここまで書いてあることでなんとなくこのテーマについては見えてきたので省略しました。
ちょうど1Pだしちょっと疲れたし。

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最後に

ここまでで8割方講義の設計は完了しました。

ただ、ここから「どういう順番で話すか」「どうやれば効果的に考えたことが伝わるか」などの実際的な部分に落とし込むフェーズがあります。

ここは精神的に大変だし、面白みにも欠けます。

これまでは夢と希望に満ちて皆が笑顔に溢れて虹がかかってラッパが鳴り響くような絵が思い浮かんでいるのですが、ここで急に現実味がでて「ドン滑りするのでは…?(スケートだけに)」という不安に駆られます。

この後の作業は多分つまらないし私の書くモチベもちょうど落ち着いてきたので省きます。

これを乗り越えてこそ良い時間を作れるのだ!という覚悟のもと、残りの仕上げを頑張ります。(合宿に行くあずさの中にて)



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